DAY3 REPORT
もしフェス最終日の3日目「MOSHI COOL」詳細レポ!熱狂とともに、堂々のフィナーレへ!
日本のポップカルチャーを世界に向けて届ける「MOSHI MOSHI NIPPON FESTIVAL 2015 in TOKYO」(通称:もしフェス)は最終日、3日目を迎えた。秋雨の肌寒さをよそに、期待と熱を膨らませた東京体育館は、国内を代表するカッティングエッジなアーティストたちが、高まる興奮に拍車をかけた。
メインアリーナ「MOSHI MOSHI STAGE」では、オープニングアクトとして陽気でクールな2人組Kireekが日本舞踊とのコラボレーションを実現。三味線や懐かしいゲーム音を操り、日本舞踊の厳かな舞いから一気に来場者の心と体を踊りのリズムへといざなった。
続いて、今注目の新星DJ、banvoxが底抜けにキラキラなEDMサウンドを響き渡らせる。世界中のアーティストから賞賛を受けるその実力は、すぐさま会場のギアを一段上げ、歓声を湧かせた。若き魔術師のポップで心地よい魔法にかかったオーディエンスは幸せな時間を共有し、終始輝くサウンドを堪能していた。
一方「NIPPON STAGE」に目を向けると、6組のアーティストのライブMIX「TOKYO POP」が繰り広げられていた。Lucas ValentineがDJとして雰囲気を掴むと、color-codeが『I LIKE DAT』を引っ提げ登場。FEMMのアンドロイド感からUnaのセクシーなダンスを魅せられた後は、お揃いのファーを身に纏ったAMIAYAの二人が、ピンクレディの懐メロミックスをかわいい歌声で披露し、スイートな空気に。がらりと変わってCREAMのノスタルジィなヒップホップから気持ちを揺さぶられた後は、再びcolor-codeの「Hands Up!」の掛け声で場内が一体に。最後は『ShooingStar』をCREAMが歌い上げた。
「NIPPON STAGE」終盤はCharisma.com、そして水曜日のカンパネラと続いた。会場を隅から隅までいっぱいにさせたCharisma.com。普段のOL姿を想像させないパワフルなサウンドと歌声はすべての者を非日常の世界へと連れていってくれた。MCにも定評がある彼女たちだが、軽妙なトークを織り交ぜつつ、時折、鈍いレスポンスには激を飛ばす場面も。「明日、仕事の人もバカンスの人も楽しんで!」と現役会社員ならではの気遣いをのぞかせ、TEMPURA KIDZのサプライズ乱入で驚かせた。対称的に水曜日のカンパネラは真っ赤な和テイストの衣装をまとい、優しい客いじりを楽しでいた。力の抜けた柔らかな語り口調で「血吸うたろかー」とコールし、最後の『ドラキュラ』を緩やかで力強い歌声に乗せて運んでくれた。
陽が傾きはじめた頃、屋外では、提灯櫓に灯がともる。降り続く雨にも関わらず「日本コナモン協会」のエリアが賑わいをなしていた。香ばしいソースの香りに誘われたのか、外国人が珍しそうにたこ焼きや焼きそばを頬張る姿が印象的であった。また細かなゴミの分別にも興味を示し、スタッフの丁寧なゴミ分別の誘導に身振り手振りを交わしては、互いに笑みを浮かべていた。
会場に戻ると、スーツ姿が今やアイコンともなったパフォーマンス集団、WORLD ORDERが「MOSHI MOSHI STAGE」で迎えてくれた。芸術的な動きのひとつひとつを見逃すまいとホール全体が息を飲み、シンクロ状態と化す。流暢な英語で須藤元気がメンバーひとりずつ紹介をする度に、海外の熱狂的なファンから大きなかけ声が上がった。
3日間続いたもしフェスもいよいよ終盤。ここから最高にクールなアーティストたちのリレーがはじまる。まずはm-flo。名曲『miss you』のMIXからうっとりと心をほぐされる。星空を浮遊するかのような、懐かしくも心ときめくMIXを立て続けに奏で、Crystal Kay、MINAMI(CREAM)の美しい歌声に誰もが酔いしれた。一緒にジャンプを促し、ひとつになった空間の中、次なる奏者CAPSULEがスタートラインにつく。トラック一周目から圧巻のダッシュを見せつけると、VERBAL(m-flo)との贅沢な競演の中、呼吸を整えさせてくれることなく『JUMPER』でトップスピードに乗る。ヴォーカルこしじまとしこの「まだまだいけるよねー!」でゴールに向けての打ち上げ体制へ全観客がシフト。天に向けて放たれた『Starry Sky』は上昇気流に乗って、超満員の会場は最高の盛り上がりをみせた。
そしてアンカーをつとめたのは、KAWAIIを世界に広めたきゃりーぱみゅぱみゅ。おもちゃ箱をひっくり返したようなワクワク、ドキドキ、キュンキュンをプレゼントしてくれた。「前の方には海外の方がいらっしゃいますね。ハロー」と親しげに呼びかけ、『にんじゃりばんばん』の振り付けをレクチャー。代表曲となった『つけまつける』で一気に世界中の人々を虜にした。ラストトラックとなる『Crazy Party Night ~ぱんぷきんの逆襲~』では金銀テープの舞う中、膨らみ続けた歓喜を爆発させ完璧なゴールを迎えた。
各国を周り、旅の終わりをここ東京で迎えた「MOSHI MOSHI NIPPON FESTIVAL 2015」。万華鏡のように様々な色に変化する日本のカルチャーを存分に味わえる、世界規模のフェスとなった。